Sailor Chainsaw Haruyama personal blog

illustration by 中川画伯
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【映画評】かいじゅうたちのいるところ
うちの娘は今5歳なんだけど、子どもの成長を親として見続けていると、自分の子ども時代を振り返って客観的に見ているような気になることがある。実際の自分の幼い記憶だと、5歳の頃なんか相当ボンヤリしているけど、おそらく似たようなもんだっただろう。

そんなわけだから、自分の娘が頭の中で何を考えてるのかは、ハッキリ言って大体分かる。赤ん坊の頃は微妙な泣き方の違いで、腹減っただのウンコ出ただの眠いだのを理解しなければならなかったわけだし、言葉や表情で意思疎通出来るようになってからは、より具体的に考えていることが分かるようになった。

『かいじゅうたちのいるところ』の主人公マックスは、多分年齢の割に心は幼い。というか、子どもならではの自制出来ない感情がむき出しだ。その結果、マックスはその幼い衝動から家を飛び出してしまう。

もう、この冒頭の、言う事を聞かない感じのマックスの気持ちは、親として本当によくわかる。うちの娘も似たような行動を起こすし、それは多かれ少なかれ子どもが皆持っている感情でもあるんだろう。もちろん、娘の成長を通して子どもの頃の自分を思い返してみても、似た感情を持っていたことを思い出したりもする。

その後も「かいじゅうたち」と会ってから、妄想の話を本当かのように話したり、言うことをコロコロ変えたりするマックスだけど、これも子育て中の親なら「あるあるwww」と思わせるシーンだ。別にマックスが特別なわけじゃなくて、誰しも子どもは適当なことを言いがちだ。

そういった、大人から見ると理不尽に見える行動でも、子どもは悪意があってやっているわけじゃない。大人とは思考の順番が違うだけで、自制が出来ないだけだ。それは、マックスの感情をひとつずつ振り分けられた「かいじゅうたち」も一緒で、嫌味なことをいうやつも、暴力的なやつも、悪意ではなくただの自制出来ない感情を持っているだけ。ただ、純粋すぎるゆえに強い存在であり、そういった「かいじゅうたち」の幼稚な衝動に、マックス自身も我慢出来なくなり、ついには「かいじゅうたちのいるところ」から出て行ってしまう。

直情的な強い感情を押さえ込むことが、つまり自我の成長ということだろう。「仙一さんのセンダック」でおなじみのモーリス・センダックの原作も主題は子どもの成長にあるものの、そこまでの具体的な描写はない。そういった子どもならではの衝動と成長を緻密に表現出来ている部分は、原作の要素をキチンと等幅拡大しているように見えるし、同時にスパイク・ジョーンズの子育て観も垣間見れたような気がする。

かいじゅうたちのいるところ:★★★★

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あと、同作のエンディングテーマ「ALL is LOVE」を使って北海道旅行のプライベートビデオ『どうぶつたちのいるところ』を制作。密度の濃い3日間の日程を、帰ってきた翌朝に編集して3分ほどに圧縮。『かいじゅうたちのいるところ』を家族3人で観たこと、このビデオを旅行中に意図して作れたこと、旅先での知人たちとの出会いや、それこそ旅行中の子どもの様子など、我ながら本当に何度も何度も繰り返し観ていて、ある境地に辿り着くことのできた、人生のマイルストーン的な作品と言えます。この曲を聞く度に、今年のことを思い出すことでしょう。


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by cosmication | 2010-05-22 03:39 | [myself]親の話