Sailor Chainsaw Haruyama personal blog

illustration by 中川画伯
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6/12 わっしょい!@カルカル
6/16 ヤリマンGP@LPO
6/19 VALKIRIE@有明
6/19 CAGE FORCE@有明
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7/3 「人喰い映画祭」イベント@LPO
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ブラジル:ボディ・ノスタルジア at 国立近代美術館


竹橋の国立近代美術館で、近代ブラジル美術展開催~、と言うことで行ってみた。そんなに興味あるわけじゃなかったけど、ブラジルを大きく扱うイベント自体少ないので、こういうのはポーズとしてでも行っておかないといけない。自分の純度を上げるために課した決め事。

しかしながら展示内容は、ヨーロッパ文化流入に対するアンチとしての食人文化(インディオ文化)を表現することでブラジル本来の姿を取り戻す~、というようなテーマからスタートしているため、南米やアフリカが持つステロタイプなイメージである"暴力性"や"残虐性"、"原点的な食文化"といった土着的なネガティブさが序盤から立て続けに並んでおり、「いや、まあそりゃそうなんだけど、他にもいろいろあるじゃないの」と言いたくなるような、あまり気分が良い内容ではなかった。

"ブラジル"をテーマにしたイベントは、大抵これとは逆に、ブラジルが持つもう一方の一面である、「アホなくらい情熱的で底抜けの明るさ」をウリにした物が多い、という意味では、こういったマイナス面をテーマにするのは珍しくて、まあ確かに展示物は面白いんだけど、あんまり焦点絞りすぎてもピントぼけるかな~と言う。

ブラジル行って感じた中で一番の収穫は、例えば、あんなに綺麗で壮大なサンバカーニバルの演者たちは、みんなファベーラ(貧民街)の住民であるとか、リオの夜景に見える山々を囲む美しいキャンドルライトは全てファベーラの明かりであるとか、それはサンバやボッサを聴いたときに感じる、南国の音色でありながら何故か寂しく感じてしまうメロディと同じ、なるほど、これが噂に聞いたあの「サウダージ(郷愁)」なのか~って感覚なんだけど、そういう「ブラジルが持つ2面性、故の美しさ」こそがブラジルの最大の魅力であって、どちらか片方だけをクローズアップするだけじゃ、本当の意味でのブラジルの良さは伝わらないんじゃないかな~、と。まあそれはジャンル問わず何でも同じことだと思うけど。

ということで、絵や写真、造形の展示は、あまりにネガティブでピンと来なかったけど、ストリートチルドレンを取材したドキュメントビデオは凄かった!93年に起きたリオのカンデラリア教会虐殺事件(地元警官らが浮浪児8人を無差別に銃殺)をテーマに、ファベーラにも住めないような浮浪児にインタビューしてるんだけど、これがまあ、ほんとに現代ブラジルが抱える最悪の病巣、暗部中の暗部で、その事件の概要を追うだけでもかなり瞳孔開く感じ。600人の浮浪児を取材したらしいんだけど、ビデオ完成するころには、半数以上が死んでしまっていたという衝撃の作品。単純に「City of God」が楽しめた人にはオススメ!と言うような、ネガティブな好奇心だけの面白さなんだけど、う~ん、これがリアルブラジルかと思うと、ほんとに何にも危ない目に合わなくて良かった~、と改めて再認識。これセルビデオ出して欲しいな。

展示物の後半は、現代アートって感じの、こういっちゃアレだけど隙間狙ったような作品で、これまたピンと来なかったなあ。でもこれは自分に嗅覚ないだけで、きっと面白いんだろうなとは思ったけども。

総評。1000円じゃ行かないけど、650円ならビデオ観にいく価値あるかも。7/18には「オスカー・ニーマイヤーの建築とブラジリア」って言う最高に聴きたい講演もあるんだけど、スケジュール的に行けないので、誰か行って報告してください。
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by cosmication | 2004-06-13 04:10 | [event]イベント